施工管理のボーナスは業界全体の中でも高い傾向にあります。また、建設業特有の「臨時ボーナス」を合わせれば、20代で高年収を得ることも可能です。
本記事では、施工管理の年代別のボーナス支給額と給与に加え、ボーナス以外で年収をアップさせる方法を紹介します。
施工管理のボーナスや年収アップの方法を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
【年代別】施工管理のボーナスと給与
施工管理の給与とボーナスは、一般的には次のようになるとされています。
年代 | 給与の平均 | ボーナスの平均(夏冬の合算) |
20代前半 | 15~20万円 | 50~60万円 |
20代後半 | 20~25万円 | 60~65万円 |
30代前半 | 25~30万円 | 65~70万円 |
30代後半 | 30~35万円 | 70~80万円 |
40代前半 | 30~37万円 | 75~85万円 |
40代後半 | 35~40万円 | 80~100万円 |
50代前半 | 40~50万円 | 90~120万円 |
50代後半 | 40~50万円 | 85~95万円 |
60代前半 | 20~35万円 | 60~75万円 |
施工管理のボーナス支給額は、基本的に50代前半までは上がり続けますが、その後は60代にかけて下がります。なお、同じ施工管理でも勤める企業によって大きく異なるため、上記は参考程度にご覧ください。
施工管理の各種手当について
施工管理は、資格を取得することで資格手当の支給を受けられるケースが多いです。
相場としては、2級施工管理技士で5,000円程度、1級施工管理技士で2万円程度です。
1級施工管理技士をもっている人材は重宝されるため、資格手当以外にもさまざまなメリットがあります。資格を取得するメリットや受験資格などについては施工管理技の資格の種類や難易度を解説している記事をご参考ください。
施工管理に臨時ボーナスを支給する企業もある
施工管理に対し、普通のボーナスに加えて臨時ボーナスを支給する企業もあります。
以下にて詳しく見ていきましょう。
臨時ボーナスがある理由
臨時ボーナスがある理由は企業によって異なりますが、一般的には施工管理のモチベーションをアップさせるために支給しています。中には、離職率を抑えるために臨時ボーナスを支給している企業もいるでしょう。
資格と実績を持ち合わせた施工管理は少ないため、2種類のボーナスを支給してでも自社に残ってもらいたいと考える企業は多いです。
臨時ボーナスの支給条件
企業によって細かい条件は異なりますが、多くの場合は国土交通省から受注した工事の「工事成績評定」が80点以上だった場合に支給されます。
ただし、近年では工事成績評定数の平均点が向上しているため、これまでと同じように80点で支給されるかどうかは企業によって異なるでしょう。
臨時ボーナスの金額
臨時ボーナスの金額も企業により大きく異なります。
一般的には20~50万円程度ですが、多い企業だと100万円の臨時ボーナスが支給されることもあります。そのため、臨時ボーナスが支給される年とされない年で年収が大きく変わることもあるでしょう。
また、臨時ボーナスは必ずしも支給されるものではないため、参考程度に考えておいてください。
【施工管理】ボーナス以外で年収を上げる方法
施工管理がボーナス以外で年収を上げる方法は次の通りです。
- 実績を積んで転職する
- 資格の取得
- 大企業への転職
1.実績を積んで転職する
実績を積んで転職することで年収を伸ばすことが可能です。学歴重視と思われがちな大手企業ですが、中には実力重視の企業もあります。大卒以外にも十分チャンスがあると思ってよいでしょう。
2~3年程度の実績で大手に転職することは難しいですが、大手以外の高待遇な企業に転職することで高い年収を得ることは可能です。
また、年収が高い企業は大規模工事に携わっているケースが多いため、入社して実績を積むことができれば、大手に転職できるチャンスもさらに広がるでしょう。
「色々な企業で経験を積んで最終的に大手で働きたい」という場合は、今の段階からキャリアプランを設計しておく必要があります。予定通りに進むことは少ないですが、なんとなく働いているよりも確実に大手への転職が実現しやすくなるでしょう。
大手や年収の高い企業を目指す人の中で「キャリアプランを構築する方法が分からない」という人は、キャリアのプロである転職エージェントに相談してみるとよいです。転職エージェントに相談すれば、現在の状況から着実に年収アップできる道筋を教えてもらえるでしょう。
2.資格の取得
施工管理技士の資格を取得することにより年収を上げることも可能です。
施工管理技士の資格を取得するためには、建設工事に関わる幅広い知識に加え、実務年数を必要とします。そのため、施工管理技士の資格を取得することで「十分な経験と知識をもっていますよ」という強いアピールができます。すると当然転職も有利になるため、年収が高くて待遇の良い企業を選択肢に加えることができるのです。
また前述の通り、施工管理技士の資格保有者には、企業から資格手当が支給されるため年収の底上げにもなります。
資格の取得はもっとも着実に年収アップを狙える方法と言えるでしょう。
3.大企業への転職
先ほどは、実績を積むことで大企業に転職する方法を紹介しましたが、実は大企業から引き抜きされる形で転職する人もいます。もちろん引き抜かれるためには、働きぶりを高く評価される必要があるため容易なことではありません。
しかし、常に優秀な人材を欲している大企業は色々なところに目を光らせているため、ちょっとしたご縁がきっかけで年収800万円クラスの大企業に転職するケースも珍しくはないのです。
大企業側からしても、働きぶりを実際に見たうえで採用できるのは大きなメリットになります。よって、日頃から高い志しをもち、仕事に励むことはとても大切であると言えるでしょう。
施工管理の年収はどこまで伸ばせる?
結論、施工管理の年収は1,000万円単位まで伸ばすことが可能です。大手ゼネコンに転職することができれば、30~40代で年収1,000万円を超える可能性もあります。
ただし、大手ゼネコンへの転職は簡単ではありません。十分な実績とキャリア設計が必要になるためです。
1,000万円以上の年収を得られる大手ゼネコンに転職したい場合は、客観的な視点をもとにキャリア設計を行う必要があります。適当に転職を繰り返すだけでは大手ゼネコンにたどり着くことはできないと思ってください。
また、「キャリア設計を転職のプロに相談したい」という人は、ぜひお気軽にご相談ください。高年収へのキャリアプランを一緒に設計しましょう。
まとめ
本記事では「施工管理の年代別のボーナス支給額」「ボーナス以外で年収をアップさせる方法」などを紹介しました。
施工管理は、一般職よりもボーナスの支給額が高い傾向にあります。記事中で紹介した臨時ボーナスを合わせると、全業界でもトップクラスのボーナスを得られるでしょう。
しかし、ボーナスの支給額は企業によって大きく異なり、高年収を目指す場合は大手に転職する必要があります。もちろん大手でなくてもボーナスの支給額が高い企業はありますが、人気が高いため一足飛びでの転職は正直なところ難しいです。
そういった高年収でボーナスの支給額が高い企業を探している人は、まず転職エージェントに相談してみましょう。タイミングが合えば、待遇の良い優良企業への転職も十分に可能です。
百田 遼太郎