施工管理の面接官が逆質問を求めるのには理由があります。その理由を理解していないと適切な回答ができないため、面接官にネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
本記事では、施工管理の面接官が逆質問を求める理由や、面接官の印象をアップさせるおすすめの逆質問を紹介します。
武器となる逆質問をいつくか持っておき、万全の状態で面接に挑みたい人はぜひ参考にしてください。
施工管理の面接官が逆質問をする3つの理由
面接官が逆質問をする理由は次の通りです。
- 仕事への意欲を知るため
- 会社とのマッチ度を確認するため
- コミュニケーション力を把握するため
以下にて詳しく理由を解説します。
1.仕事への意欲を知るため
面接官は、仕事への意欲を知るために逆質問を要求することがあります。
「とくにしたい質問はありません」という人と、仕事に関して逆質問する人を比べると、仕事に対する意欲の違いは明白です。
実際の意欲は本人にしか分かりませんが、逆質問をしない人に対して面接官が「意欲がないな」と判断する場合があるのは確かです。
2.会社とのマッチ度を確認するため
会社とのマッチ度を確認するために逆質問を要求する場合もあります。
たとえば、応募者が会社に求めることを逆質問することで不安を解消することができます。ネット上にないことを把握できれば、会社とのマッチ度をアップできるでしょう。
マッチ度が低い状態で入社してしまうと応募者と会社、双方において不利益が生じるため、極めて重要なことだと言えます。
また別角度では、逆質問をする積極性のある人を「マッチ度が高い」とし、それを判断するために逆質問を要求するケースもあります。
3.コミュニケーション力を把握するため
コミュニケーション力を把握するために逆質問を要求するケースもあるでしょう。コミュニケーション力が高い人であれば、その場に合った適切な質問ができると考えられているためです。
そのため、質問から派生した会話などを通して、矛盾のない有用性の高い質問ができれば、コミュニケーション力をアピールできます。
施工管理の面接で逆質問をする際の注意点
施工管理の面接で逆質問をする際に注意しておきたい点は次の通りです。
- 調べて分かる質問はしない
- 面接中の話題をオウム返ししない
- 待遇について深掘りしない
以下にて詳しく見ていきましょう。
1.調べて分かる質問はしない
調べて分かるような質問をしてしまうと「リサーチ力がない」「志望度が低い」など、ネガティブな印象をもたれやすくなります。
たとえば、事業の概要について、応募している職種についてなどはホームページ等で公開されているケースが多いです。
そのため、面接を受ける際は会社についてあらかじめ調べておき、不要な質問をしないようにしておきましょう。
2.面接中の話題をオウム返ししない
面接中の話題をオウム返ししないようにすることも大切です。話題をオウム返ししてしまうと「注意力が散漫だな」と思われてしまいます。
もちろん、話題に関連した質問であれば問題ありません。話題に関連した質問ができれば、質問力が高い人だと思ってもらえるでしょう。
3.待遇について深掘りしない
待遇についてはあまり深掘りしないようにしましょう。給与や休日のことばかりを聞くと面接官は「待遇が悪くなったらすぐに会社を辞めてしまうのではないか」と考えるためです。
そのため、待遇についてはできる限りWebで調べて、どうしても気になることがある場合は逆質問しましょう。
また、転職エージェントに相談することで待遇面を事前に詳しく知ることが可能です。給与や休日を把握した状態で面接を受けたい人は転職エージェントに相談しましょう。
施工管理の面接でおすすめの逆質問を紹介
以下では、施工管理の面接でおすすめの逆質問をアピールしたいポイント別に紹介します。
- 営業部に配属されたら、どのような仕事を任せていただけますか？
- 御社で仕事を行う際に何を押さえておくべきだと思われますか？
- 手掛けてきた建設物の例を紹介させていただきましたが、何かフィードバック等あればお伺いしてもよいでしょうか？
- 経理面の管理にも強くなりたいと思い、1年前から簿記の勉強をしています。御社でも活かすことはできるでしょうか？
- 以前、業務の中で海外企業とメールをする機会が多かったのですが、海外で勤務する可能性はありますか？
- 社内ベンチャーでリーダーとして働き、経営に携わった経験があります。御社でも新規事業に携わったり提案できる制度や環境はありますか？
- 部署に関わらず社員が全員で交流できるような機会はありますか？
- 自社のチームだけでなく他社の人員とチームを組んで共同プロジェクトに取り組む機会は多いですか？
- 前職ではクライアントの要望を適切に汲み取るためにコミュニケーションを重視していたのですが、御社ではどのようなことを大切にする人が多いのでしょうか？
面接官との会話内容や流れを汲み取ったうえで逆質問することが重要になります。「この逆質問を必ずしよう」と決めておくことも大切ですが、その場にあった適切な逆質問を選択することも大切です。
施工管理がよく聞かれる質問と回答例
施工管理がよく聞かれる質問は次の通りです。
- 前職の退職理由を教えてください
- 当社を志望した理由を教えてください
- これまでの経験を教えてください
以下にて回答例を紹介します。
1.前職の退職理由を教えてください
この質問は、会社側が協調性やストレス耐性などを事前に把握しておきたい際に使われます。退職理由を答える際のポイントは、たとえ内容がネガティブだったとしてもポジティブに言い換えることです。
実際の回答例を見てみましょう。
前職では施工管理職に従事していました。たくさんの業務に追われながらも、建物を完成させることに強いやりがいを感じておりました。しかし、中小企業ということもあり、アパートや住宅などの規模の小さい工事が中心の状況です。そういった中で、さらに大規模な工事に携わりたいと考えるようになり、退職を決めました。
2.当社を志望した理由を教えてください
この質問は、自社への志望度や志望した理由を把握したい際に使われます。入社後のミスマッチを防ぐための重要な質問であるため、ウソをつかず正直に回答することが大切です。
またこの質問はほとんどの面接でされる質問であるため、事前に企業の特長や企業理念、施工実績などを確認しておきましょう。
実際の回答例は次の通りです。
これまでは主にマンションやビルの施工に従事していました。その中で、現場の中心的な存在となり、現場を引っ張っていく存在である施工管理職に興味と憧れをもつようになりました。そんな時、御社の「日本を代表するような施工管理職に育成する」というスローガンと具体的な取り組みを知り、ぜひ御社の施行管理職で力を付けたいと思うようになり、志望いたしました。
3.これまでの経験を教えてください
この質問は、職務経歴とは別にキャリアを再確認する際に使用されます。施工管理の面接では非常に多い質問となっているため事前に対策しておくことが大切です。
現場経験を伝える際は、現場の規模、建設物の名称、利益率など、具体的な内容を述べるのがポイントです。明確な数値を伝えることで面接官が働きぶりをイメージしやすくなることに加え、数値管理できることをアピールできます。
実際の回答例を見てみましょう。
○○区にある商業施設○○と、○○にあるマンションの施工管理に従事した経験があります。現場では常に施工計画と向き合い、作業の効率化と人員配置の適正化に努めた結果、工期を○○日短縮することに成功しました。品質をキープするために原価管理も徹底し、利益率を○○％プラスという成果にもつなげました。
まとめ
本記事では「面接官が逆質問をする意図」「逆質問をする際の注意点」などを紹介しました。
逆質問を求める面接官には何かしらの意図があるケースが多いため、適当に回答してしまうと印象を下げてしまう可能性があります。そのため、面接に臨む際は、企業のことをよく理解しておく必要があります。企業のことを理解しておけば面接の際にも的確に回答できるでしょう。
面接に自信がない人は、各企業の特徴や面接の内容などを理解している転職エージェントに相談することをおすすめします。
百田 遼太郎