施工管理は、長時間労働や人間関係の難しさから「ブラック」だといわれています。
しかし、施工管理にとってホワイトな企業も存在ます。
今回は、施工管理がブラックだといわれる理由や、ブラック企業を避けてホワイト企業で働く方法を紹介します。
施工管理がブラックとされる6つの理由
施工管理がブラックとされる理由は以下の6つです。
- 休みがない
- 業務量が多い
- 業務量と給料が見合っていない
- 長時間労働
- 人間関係が難しい
- 転勤が多い
休みがない
厚生労働省が平成30年に公表した「年間休日総数階級別企業割合」によると、建設業の年間総休日数は104日です。
全業界の平均が107日であるため、建設業の総休日数は平均より3日少ないことが分かります。
不適切な工期や人材不足、自然災害や資材不足などのトラブル対応によって、休みが少ないとされています。
しかし近年は働き方改革が推進されているため、施工管理の休みは年々増加しています。
業務量が多い
施工管理者は、進捗管理、品質管理、安全管理など、多岐にわたる業務を一人で担当することが一般的です。
さらに、クライアントとのコミュニケーションや現場作業者との調整も必要で、これらが業務量の増加につながります。
業務量と給料が見合っていない
業務の複雑性と人手不足、経営側のコスト削減などにより、施工管理の業務量と給料が見合っていないといわれています。
施工管理者は多岐にわたる業務を担当し、その業務の専門性と責任の重さから、業務量が増加することが一般的です。
しかし、企業側が人件費を抑えるために給料を低く設定することがあるため、業務量と給料のバランスが崩れてしまいます。
また、人手不足により一人あたりの業務量が増える中で、給料の見直しが追いつかないことも原因でしょう。
長時間労働
納期厳守や人手不足によって、施工管理の長時間労働が一般的になっています。
実際に、全産業の年間労働時間平均が1,734時間であることに対し、建設業の年間労働時間平均は2,048時間と、314時間もの差があります。
施工管理が行う業務は幅広く、一日の業務時間が延びることも多いです。
人間関係が難しい
施工管理者は、クライアント、現場作業者、サプライヤーなど、多岐にわたる関係者と連携する必要があります。各関係者の要求をバランスよく満たすことは非常に難しく、人間関係の複雑化を招くことが一般的です。
また、プロジェクトの納期や品質へのプレッシャーは、職場内のストレスを高め、人間関係をさらに厳しくします。職場の文化やリーダーシップのスタイルも、人間関係の良し悪しに影響を与える重要な要素です。このような状況が、施工管理の職場における人間関係の難しさを生み出しているといえるでしょう。
転勤が多い
建設プロジェクトは全国各地で展開されるため、施工管理者はプロジェクトの現場に合わせて転勤することが一般的です。
また、特定の専門スキルを持つ施工管理者が必要なプロジェクトがある場合、そのスキルを持つ人材が求められる地域への転勤が発生することがあります。
さらに、企業の人事戦略として、人材の育成や経験の均等化を図るために転勤を行うこともあります。
これらの要因が組み合わさり、施工管理は転勤が多い傾向にあります。
【施工管理】ホワイトな企業とは?
施工管理にとってホワイトな企業は、以下の3つです。
- 小規模な企業・現場
- 発注者側の企業
- 働き方改革を推進している企業
小規模な企業・現場
小規模な企業・現場では、人間関係が密でコミュニケーションが取りやすいため、職場の雰囲気が良好な可能性が高いです。
また、大企業に比べてルールが柔軟で、個人の働き方に合わせた対応が可能な場合が多いでしょう。
さらに、個人のスキルと貢献が直接プロジェクトに反映されやすく、成果が可視化されるため、働きがいを感じることができます。
地方の企業
地方の企業は都市部に比べて競争が少なく、働きやすい環境が整っていることが一般的です。
人間関係も親しみやすく、職場の雰囲気が良好な場合が多いでしょう。
さらに、地域に密着した業務が中心であるため、業務量の変動が少なく、安定した労働が可能です。
発注者側の企業
発注者側の企業は、比較的ホワイトだといえるでしょう。
プロジェクトの全体的な管理と監督を担当するため、現場の直接的なプレッシャーから距離を置くことができます。
これにより、労働時間の管理がしやすく、ワークライフバランスの維持が可能です。
また、発注者側としての立場は、業務の安定性が高く、経済的な変動に対しても比較的安定した労働が期待できます。
働き方改革を推進している企業
働き方改革を推進している企業では、長時間労働の削減や休暇の取得推進など、労働時間の厳格な管理が行われているため、施工管理にとってホワイトな職場といえるでしょう。
また、リモートワークやフレックスタイム制度など、従業員のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が導入されている場合もあります。
このような働き方改革の推進は、従業員の満足度向上や生産性の向上に繋がります。
【施工管理】ブラックな職場で働かない方法
ブラックな職場で働かないために、
- 求人情報をしっかりと確認する
- 口コミサイトで調べる
- 転職エージェントを活用する
求人情報をしっかりと確認する
施工管理のブラックな職場で働かないために求人情報をしっかりと確認しましょう。
まず、求人情報に記載された業務内容を詳細に確認し、実際の業務とのギャップがないかを検討します。
次に、福利厚生や労働時間、給与体系などの待遇についても慎重にチェックし、自分の求める条件と合致しているかを確認します。
求人情報をしっかり確認して、ブラックな職場を回避し、自分に合った職場を見つけましょう。
口コミサイトで調べる
企業名や業界名で検索し、複数の口コミサイトで企業の評判を確認しましょう。
現在もしくは過去に働いた従業員の体験談を閲覧し、実際の労働環境や待遇についての情報を収集します。
また、自分の疑問点に対して質問を投稿することで、具体的な情報を得ることが可能です。このような口コミサイトでの調査により、ブラックな職場を事前に回避し、安心して就職活動を進めることができます。
転職エージェントを活用する
転職エージェントは業界の知識と経験を活かして、ブラックな職場を避け、自分に合った求人情報を提供してくれます。転職エージェントは企業の内部情報を持っていることが多く、企業の実態を正確に把握しているためです。
転職エージェントに登録して専門のエージェントと面談を行い、自分の希望や条件をしっかりと伝えましょう。
また、転職エージェントは面接対策や履歴書の添削など、転職活動の各段階でサポートしてくれます。
転職エージェントを活用してブラックな職場を回避し、自分に合った職場を見つけましょう。
まとめ
今回は、施工管理がブラックだといわれる理由や、ブラック企業を避けてホワイト企業で働く方法を紹介しました。
ホワイト企業で働きたいなら、転職エージェントの活用がおすすめです。
百田 遼太郎