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施工管理の離職率はどれくらい?離職率が低い企業を探す3つの方法

施工管理の離職率はどれくらい?離職率が低い企業を探す3つの方法

建設業の離職率は高いと言われていますが、施工管理の離職率はどのくらいなのでしょうか。

本記事では、施工管理の離職率に加え、離職率が高いと言われる理由や離職率が低いホワイト企業を探す方法を紹介します。

ブラック企業への転職を避けたい人は、ぜひ参考にしてください。

施工管理(現場監督)の離職率は高い?

令和3年に厚生労働省が公表した産業別の入職率・離職率を見てみましょう。

【引用】令和3年雇用動向調査結果の概況-厚生労働省

上記の通り、建設業は入職率が9.7%で、退職率が9.3%となっています。人気産業であるほど入職率が高く、離職率が低くなる傾向がありますが、建設業の場合はほぼ同じくらいです。

一方のサービス業や宿泊業・飲食サービス業などでは入職率より離職率のほうが高くなってます。そのため、建設業の離職率は、サービス業より低く、人気の情報通信業などよりは高いと言えるでしょう。

施工管理の離職率が高い5つの理由

施工管理の離職率が高い5つの理由

施工管理の離職率が高いと言われる理由は次の通りです。

  1. 残業時間
  2. 若手が定着しづらい
  3. 人間関係
  4. 給料への不満
  5. 1級施工管理技士の取得が難しい

1.残業時間

施工管理は、残業時間が多くなりやすい傾向にあります。現場での管理業務に加え、書類作成や図面作成といった事務作業もあるためです。事務作業は、作業員や職人が退勤したあとに取りかかるため、どうしても残業時間が増えてしまうのです。

とはいえ、昨今では働き方改革の推進により、全体的な残業時間は減少傾向にあります。

まだすべての企業が働き方改革を導入しているわけではありませんが、着実に残業時間は減少していると思ってよいです。

施工管理は残業時間が多い?残業を減らす方法と働き方改革について

2.若手が定着しづらい

若手が定着しづらいことも、離職率を上げている原因の一つです。施工管理は未経験でもチャレンジすることはできますが、決して楽な仕事ではありません。仕事の幅が広く、現場を管理するという責任感の重い仕事でもあるためです。

しかし、最初は辛くても経験を積めば年収も上がり、業務自体も楽になります。どんな仕事でも始めたばかりはきついものであるため、施工管理が特別大変というわけではありません。むしろ経験を積めばキャリアアップもしやすいため、未経験者に向いている仕事と言えるでしょう。

3.人間関係

施工管理は、現場にいる作業員や大工といった人たちはもちろん、施工主や近隣住民といった現場外の人たちともコミュニケーションをとります。そのため、ときには施工主と大工、近隣住民と作業員などの間で板挟み状態になることもあります。

また、自分の業務に加え、多くの人とやり取りをしながら管理していくのは大変です。コミュニケーション力に自信がない人にとっては苦痛に感じることもあるでしょう。

ただ逆に、人とコミュニケーションをとるのが得意、もしくは好きな人にとっては天職になる可能性もあります。

4.給料への不満

給料へ不満をもつ人が多いことも離職率を上げる原因になっています。

しかし、施工管理の年収はそこまで低くはありません。実際、求人情報・転職サイトdodaの調査結果によると施工管理の年収は451万円であることが分かっています。建設業の平均年収は422万円ですから、全体より29万円高いです。

おそらく、仕事量と年収が釣り合っていないことに不満をもつ人が多いのだと考えられます。とくに未経験の場合は、雑用的な仕事も多いため、そこそこ高い年収をもらえても不満を抱えやすいのでしょう。

【参考】技術系の平均年収-doda

施工管理の年収は?20代・30代の平均年収と年収を上げるコツ

5.1級施工管理技士の取得が難しい

1級施工管理技士の取得が難しいことも離職率を上げる要因となっています。1級施工管理技士とは、国が定める国家資格です。有資格者になることで仕事の幅が広がり、キャリアアップにもつながります。市場価値も大幅に上がるため、数十年先は安泰だと言っても過言ではありません。

しかし、1級を取得するためには実務経験と試験勉強が必要です。なかなか取得することができず建設業界を去ってしまう人も多くいます。

施工管理技士(全7種類)の難易度と合格率一覧|試験は難しい?
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【施工管理】離職率が低いホワイト企業の特徴3選

【施工管理】離職率が低いホワイト企業の特徴3選

離職率が低いホワイト企業の特徴は次の通りです。

  1. 働き方改革を導入している
  2. 年齢層の幅が広い
  3. 新卒の研修体制が手厚い

ホワイト企業への転職を目指したい人はぜひ参考にしてください。

1.働き方改革を導入している

働き方改革を推進している企業は、ホワイト企業である可能性が高いです。

たとえば、時間外労働の上限を設定している企業や、土日祝を休みにしている企業は、働き方改革を推進していると言えます。

また、働き方改革を推進している企業は、数年先を見越した経営ができているとも言えるため、入社後も安心して働けるでしょう。

【施工管理】働き方改革での変化3選|建設業の問題は解決された?

2.年齢層の幅が広い

社員の年齢層が幅広い企業は、離職率の低いホワイト企業だと言えます。年齢層の幅が広いということは、若手とベテランの両方が満足して働ける環境である可能性が高いためです。

逆にベテランが多く、20代の若手が少ない企業は、新卒の定着率が低いということであるため、入社を検討する際は慎重に判断しましょう。

3.新卒の研修体制が手厚い

新卒の研修体制が手厚い企業も、離職率が低いホワイト企業と言えます。研修体制が充実していない場合、若手は分からないことが多い状態で現場に出ることになるため、負担が大きくなり辞めてしまう可能性が高いです。

若手が育たない企業は、どんどん高齢化が進むため、一人あたりの仕事量が増え、さらに離職率が上がります。こういった状況になるといわゆるホワイト企業からは遠ざかってしまうでしょう。

【施工管理】離職率の低い会社の探し方

【施工管理】離職率の低い会社の探し方

離職率の低い企業を探す際のポイントは次の通りです。

  1. 有価証券報告書を確認
  2. 就職四季報を見る
  3. 現場を直接見に行く

1.有価証券報告書を確認

有価証券報告書とは、企業内部情報を外部へ報告するための資料です。この資料には、従業員の平均年収、平均勤続年数、平均年齢などが記載されています。

資料を確認し、平均継続年数が少なかったり、平均年齢が高すぎたりする場合は要注意です。

有価証券報告書は、金融庁が運営するEDINETで調べられます。ただし、企業によっては提出していないため注意しておきましょう。

また、半期ごとに提出されている有価証券報告書には平均年齢や平均継続年数などは記載されていないため、1周年ごとに提出する「○○期」と書かれた有価証券報告書を確認しましょう。

2.就職四季報を見る

就職四季報とは、新卒者が活用する企業情報本です。離職率を含む、さまざまな企業情報が記載されています。

就職四季報には、大手ゼネコンはもちろん、中堅建設企業も紹介されているため、施工管理になりたい人はぜひチェックしてください。就職四季報は、書店で購入できます。

3.現場を直接見に行く

就職・転職したい企業が具体的に決まったら、実際にその企業が施工を担当している現場を見てみるのもおすすめです。現場の仕事が夜遅くまで続いている場合は、注意しておきましょう。

また、施工管理の場合は内勤作業もあるため、事務所を確認しておいてもよいです。夜遅くまで電気が付いている場合は同じく注意が必要になります。ただし、中で働いている人が必ずしも施工管理職の人とは限りません。あくまで参考程度に見ておきましょう。

まとめ

本記事では「施工管理の離職率が高い理由」「離職率の低いホワイト企業を見つけるコツ」などを紹介しました。

建設業全体の離職率は高いとも低いとも言えない、平均的なラインにあります。労働環境の良さも企業によって大きく異なるでしょう。そのため、離職率の低い企業に転職したい場合は、入念なリサーチや経験が必要になります。

「ブラック企業には転職したくない」という人は、建設業界と業界の企業に精通している転職エージェントに相談してみるとよいでしょう。

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百田 遼太郎