施工管理の年収や給料は、複数の要素によって決まります。そのため、高い給料を得たい場合は、それら複数の要素を把握し、計画的に企業を選ぶ必要があります。
本記事では、施工管理の給料が決まる4つの要素と、年収をアップさせる具体的な方法を解説します。
「できるだけ給料の高い企業で働きたい」「どんどん年収をアップさせたい」と考える人はぜひ参考にしてください。
施工管理の給料と平均年収
求人ボックスの調査によると、施工管理の平均年収は正社員で445万円となっています。
給料で換算すると月給37万円となっており、初任給は21万円が相場となっているようです。
ただし、正社員の年収幅は351～1,083万円と非常に幅広く、スキルや経験などによって大きく異なる点に留意しましょう。この年収や給料に影響する4つの要素については後ほど詳しく解説しますので併せて参考にしてください。
【参考】求人ボックス
【施工管理】年代別の平均年収・給料
年代別の平均年収は次の通りです。
| 年代 | 平均年収 |
|---|---|
| 20代 | 482万円 |
| 30代 | 598万円 |
| 40代 | 661万円 |
| 50代 | 717万円 |
| 60代 | 602万円 |
上記の通り、年代別の年収・給料は30代～50代にかけて大きく伸びていることが分かります。これは施工管理が実務経験の有無を重要視していることが大きな理由の一つです。
また一般的にはガクッと落ちる60代の年収ですが、施工管理では平均600万円をキープしています。これも実務経験が重要視される業界ならではの特徴です。
よって、施工管理は「手に職を付けたい」「着実にキャリアアップをしていきたい」と考える人に向いている職業だと言えます。
なお、年代別の平均年収・給料については、施工管理の平均年収と年収を上げるコツを紹介している記事をご参照ください。
施工管理の給料や年収は4つの要素で異なる
施工管理の給料や年収は以下4つの要素で異なります。
- 経験年数
- どこで働くか
- 工事の種類
- 企業の規模
給料や年収を上げたい人はそれぞれの要素をチェックしておきましょう。以下にて詳しく解説します。
1.経験年数
施工管理の給料や年収に影響を与える最初の要素は経験年数です。通常、経験が豊富であるほど高い給料が期待できます。
初心者と比較して、長期間にわたりプロジェクトを成功させた経験豊かな施工管理者は、高額な給与やボーナスを獲得する可能性も高まるでしょう。
2.どこで働くか
施工管理の給料は、働く地域によっても大きく異なります。基本的に都市部の施工管理は得られる給料が高い傾向にあり、地方の施工管理は低い傾向にあります。
地域別の給料については以下の表を参考にしてください。
| 地域 | 平均年収 |
|---|---|
| 関東 | 459万円 |
| 東海 | 440万円 |
| 関西 | 431万円 |
| 甲信越・北陸 | 421万円 |
| 四国 | 418万円 |
| 九州・沖縄 | 415万円 |
| 中国 | 406万円 |
3.工事の種類
施工管理者の給料は、担当する工事の種類によっても異なります。一般的に、大規模な建設プロジェクトや高度な技術を必要とするプロジェクトであるほど給料は高いです。
一方で、小規模なプロジェクトや未経験者でも担当できるような簡易な工事の給料は低い傾向にあります。また、建設施工管理技士、電気工事施工管理技士など、どの施工管理を担当するかによっても給料は異なります。
施工管理の種類や特徴、仕事内容などを詳しく解説している記事も併せてお読みください。
4.企業の規模
施工管理者として働く場合、企業の規模も給与に影響します。一般的に、大手建設会社やグローバル企業は、高い給料や福利厚生を提供する傾向があります。
一方で、中小企業や地域の建設会社は、給与水準が比較的低いです。とはいえ、地方の建設業界や中小企業は「業務量が安定している」「地元に根付いた仕事ができる」などのメリットもあるため、双方を考慮したうえで選択することが大切です。
このように、施工管理者の給料や年収は、経験年数、働く場所、担当する工事の種類など、複数の要素によって決まります。キャリアを計画する際は、多角的な視点をもって適切な選択を行いましょう。
【施工管理】年収・給料アップの方法3選
施工管理が年収と給料をアップさせる具体的な方法は次の通りです。
- 資格の首都億
- 実務経験を積む
- 転職
以下にて詳しく見ていきましょう。
1.資格の取得
施工管理者の年収や給料を増やす方法として、最も効果的なのは施工管理に関連する資格を取得することです。施工管理技士や建築士などの資格を取得することで、専門知識とスキルを証明し、競争力を高められるためです。
ただし、資格を取得するためには一定の実務経験と知識が必要になるため容易ではありません。また施工管理技士には1級と2級があり、1級の取得に数十年かかる人もいます。2級であれば比較的簡単なうえ、一定以上の知識とスキルを証明できるためおすすめです。
2.実務経験を積む
実務経験を積むことで施工管理としての年収を増やせます。経験が豊富であるほど、プロジェクトの責任やリーダーシップの役割を引き受ける機会が増えるためです。
また大きな建設工事やプロジェクトに携わり、成功を収めることができれば転職活動も有利になるでしょう。
特に大手ゼネコンのような大企業では、大きなプロジェクトを任せられた経験やそこで得たノウハウなどを重視する傾向があるため、実務経験は大きな武器になります。
3.転職
施工管理は転職によって給料をアップさせることも可能です。
前述の通り、建設業界は企業規模や地域などで給与水準が異なるため、新たな職場に移動することで今より高い給料を得られる可能性があります。
ただし、年収や給料のみを見て企業を判断するのは危険です。中には高い給料を得られる代わりに膨大な労働時間を要求する企業も存在するためです。現代の建設業界において、そういった企業はごくわずかですが注意しておく必要があります。
したがって、転職を検討する際は、転職のプロである転職エージェントに相談するなどし、慎重に進めていくことが重要になります。
転職エージェントは、建設業界や各企業の内情にも精通しているため、的確なアドバイスをもらえるでしょう。相談や求人の紹介なども無料で行ってくれるため積極的に活用してみてください。
まとめ
本記事では「施工管理の平均年収・給料」「施工管理の年収や給料に影響する要素」などを紹介しました。
施工管理の年収や給料は、経験年数、どこで働くか、企業の規模など、複数の要素によって決まります。高い給料を得たい人は、それぞれの要素をチェックするとよいでしょう。
しかし、記事中でも述べた通り、給料や待遇だけで企業を選択するのは注意が必要です。自分のやりたいことと職場での仕事がマッチしているか、長期的に働いていける職場であるかなど、チェックすべきポイントが他にもあるためです。
「自分だけで企業を決めるのは不安…」という人は、ぜひ転職のプロである転職エージェントに相談してみてください。
百田 遼太郎