施工管理には向いている人と向いていない人がいます。
本記事で紹介する「施工管理に向いていない人の特徴」にたくさん当てはまる人は、仕事をするうえで苦労することも多いかもしれません。
しかし、未経験の人や向いていない人でもいくつかのポイントを押さえておけば問題なく施工管理の仕事が務まります。
以下にて、施工管理に向いていない人の特徴を詳しく見ていきましょう。
施工管理に向いていない人の特徴10選
施工管理に向いていない人の特徴は次の通りです。
- コミュニケーションに苦手意識がある
- リーダーシップをとるのが苦手
- マネジメント経験が全くない
- 計画性がない
- どちらかと言えば気が弱い
- パソコンスキルが全くない
- 臨機応変な対応ができない
- 体力がない
- 危機管理ができない
- 気温の変化に弱い
以下では、それぞれの特徴について解説します。
1.コミュニケーションに苦手意識がある
コミュニケーションに苦手意識がある人は、施工管理に向いていないかもしれません。施工管理は、職人、作業員、施主など、さまざまな人と関わり合いをもつ必要があるためです。
また、職人と施主の間や作業員と職人との間をとり持つことも施工管理の仕事になります。コミュニケーションが苦手な人にとってはハードルが高いと感じるでしょう。
しかし、コミュニケーション力は仕事の中でさまざまな人と関わることで磨かれていきます。そのため「コミュニケーション力を上げたい」と考えている人にとっては、むしろ向いている仕事といえるでしょう。
2.リーダーシップをとるのが苦手
リーダーシップをとるのが苦手な人や、これまでリーダーシップをとったことがない人は、施工管理に向いていない可能性があります。施工管理の仕事は、現場の作業員や職人などを統率し、現場を完成させる必要があるためです。
スケジュール通りに現場を完成させるためには施工管理が現場の先頭に立ち、全体をマネジメントしなければなりません。
したがって、これまでにチームを引っ張るリーダーの役割を経験したことがある人は施工管理に向いていると言えるでしょう。
3.マネジメント経験が全くない
前述の通り、施工管理は現場の従業員をマネジメントし、現場を完成させていきます。そのため、これまで複数の人をマネジメントして何らかの業務を遂行した経験がない人や、マネジメントに苦手意識をもつ人は、施工管理に向いていない可能性があります。
とはいえ、どのようなマネジメント経験が必要になるのかは現場によって異なるうえに、前職の経験が必ずしも活きるとは限りません。とくに施工管理のマネジメントは特殊な面もあるため、仕事をしながら磨いていく意識をもっておけばよいでしょう。
4.計画性がない
施工管理には計画性が求められます。そのため、普段から物事を行う際に計画する癖がない人や、計画通りになることが少ない人は、施工管理に向いていないかもしれません。
施工管理の仕事でもっとも重要とされるのは、クライアントから提示された工期内に建設現場を完成させることです。スムーズに建設現場を完成させるためには計画性が必要不可欠になります。施工管理が未経験で不安な人は、施工管理が行う仕事の内容をあらかじめ把握しておくとよいでしょう。
5.どちらかと言えば気が弱い
施工管理は現場のリーダーとして大勢の人を引っ張っていかなければなりません。そういった中で、ときには職人や施主に無理難題を押し付けられることがあります。気が弱い人はそこで断りきれず、自分の首を絞めてしまうこともあるでしょう。
現場全体を管理することが施工管理の仕事ですから、全体の状況を鑑みた際、不要な仕事であれば断っても問題はありません。とはいえ、ときには施工管理自身が折れる必要があるケースもあります。よって、施工管理は状況をみて適切な選択を行う判断力も大切だと言えるでしょう。
6.パソコンスキルが全くない
現場仕事のイメージが強い施工管理ですが、実はパソコンでの業務も多いです。たとえば、施工管理は施工図、報告書の作成などを行います。日によっては現場よりもデスクワークが多くなることもあるでしょう。
そのため、これまで全くパソコンを触ったことがない人は施工管理に向いていないかもしれません。
とはいえ、施工管理が行うデスクワークでは基本的なPCスキルのみであるため、事前に勉強しておけば問題はないでしょう。
7.臨機応変な対応ができない
建設現場では、さまざまなトラブルが頻繁におきます。そのため、臨機応変な対応ができない人は施工管理に向いていない可能性があります。
とはいえ、現場での臨機応変な対応は、現場で仕事を積めば身に付くため、最初から全て完璧に対応できる必要はありません。
8.体力がない
まったく体力がないという人も施工管理には向いていない可能性があります。施工管理は朝が早く、暑い日も寒い日も外で業務にあたる必要があるためです。
また、施工管理は業務量が多いため、マルチタスクに対応できる体力も求められます。しかし、これまでに苦しい部活動を耐え抜いた経験や長時間労働を耐えた経験があれば問題なく業務を遂行できるでしょう。
9.危機管理ができない
危機管理ができない人は施工管理に向いていないかもしれません。建設現場には命に関わる危険がたくさん潜んでいます。危機管理ができていないと自分はもちろん、作業員や職人を危険から守ることができません。
建設現場で事故が起きてしまうと作業がストップするため、施主に迷惑をかけてしまいます。すると自分が所属する会社の信用にも関わることになり、自分の立場も悪くなります。よって、危機管理力がない人はあまり施工管理に向いていないと言えるでしょう。
10.気温の変化に弱い
施工管理は現場仕事であるため、外に出ることが多いです。冬場は着込んだり動いたりすることで身体が温まるため問題ありませんが、夏場は厳しい暑さに耐える必要があります。
日が直接的に当たる現場もあるため、熱中症対策も必要不可欠です。もともと身体が弱く、暑さ寒さに弱い人は注意しながら仕事をする必要があるでしょう。
施工管理に向いていない人の特徴に当てはまる人は厳しい?
これまでに施工管理に向いていない人の特徴を紹介しましたが、当てはまる項目が多かったとしてもとくに問題はありません。
なぜなら、向いていないとされる人でも、仕事をする中で克服していくことができるためです。これはマネジメント、危機管理、体力などすべてにおいて同じことが言えます。
それでも未経験の人は不安に感じることでしょう。そこで以下にて向いていない人の改善策を3つ紹介します。
施工管理に向いていない人の改善策3選
施工管理に向いていない人が押さえておきたい改善策は次の通りです。
- あいさつだけは元気にする
- 物事を順序立てて考える
- 熱意をもって仕事に取り組む
未経験の人でも上記の3つを押さえておけば問題なく施工管理が務まります。以下にて詳しく見ていきましょう。
1.あいさつだけは元気にする
あいさつだけは元気にしましょう。元気なあいさつをすることで、職人や作業員とのコミュニケーションが生まれやすくなるため、現場での作業がスムーズに進みやすくなります。
逆に仕事ができて施工管理に向いている人でも、元気なあいさつができていないとスムーズに仕事が進みません。むしろ職人とのあいだに亀裂が生まれ、作業が滞ってしまう危険性すらあります。
そのため、仕事に対する時間がないときこそ元気なあいかつをして、積極的にコミュニケーションをとっていきましょう。
2.物事を順序立てて考える
施工管理は仕事の幅が広く、さまざまな業務を任せられます。そのため、一つひとつの業務でミスをしないよう、物事を順序立てて考えることが大切です。
業務を整理しながら丁寧に進めることで、業務の精度が向上してミスが減ります。
とくに未経験から施工管理をはじめる場合は、不慣れなことも多いため、物事を順序立てながら仕事をすることが重要になります。
3.熱意をもって仕事に取り組む
熱意をもって仕事に取り組むことも大切です。施工管理は現場をまとめる仕事であるため、人とのコミュニケーションが重要になります。
熱意をもって仕事に取り組むことで「ひたむきに頑張ろう」という誠意が認められやすくなり、職人や作業員とのコミュニケーションが円滑になります。
そのため、まだ経験が少なくて現場でできることが少ない人は、熱意をもって仕事に取り組み、現場の人たちに認めてもらえるようにしましょう。
施行管理に向いている人の特徴
施工管理に向いている人の特徴は次の通りです。
- 人とのコミュニケーションが苦手ではない人
- スケジュール管理を日頃から行っている人
- 危険を察知することが得意な人
- 体力に自信がある人
また、営業職や接客業での経験がある人は、コミュニケーションを得意とする人が多いため、転職して施工管理を目指すケースが多い傾向にあります。
H2 まとめ
本記事では「施工管理に向いていない人の特徴」「施工管理に向いていない人が押さえておきたいこと」などを紹介しました。
施工管理には向き不向きがありますが、未経験でも本記事で紹介したポイントを押さえておけば問題なく業務を遂行できます。
「施工管理として働きたいけど向いていないかもしれないから不安…」という人は、建設業を専門に取り扱う転職エージェントに相談しましょう。
百田 遼太郎